当院でのrTMS療法
当院では、より安全に、より確実に経過観察を行いながら実施するために、入院(閉鎖病棟)で実施いたします。なお、当院では現在rTMS療法希望の患者様受け入れ人数に限りがあるため、初診や実際の治療開始までに一定の期間お待ちいただくこともございます。どうかご理解いただきますようお願い申し上げます。
ご負担いただく費用
保険診療によるrTMS療法では1セッションあたり6000円(3割負担の場合)となりますが、rTMSの総施行回数や入院期間によって自己負担の総計は異なります。また、高額療養費制度の対象となります(但し、食事代は高額療養費の対象外となります)。詳しくは医事課窓口でお尋ね下さい。
rTMS療法申し込み~治療までの流れ
まずはかかりつけ医にrTMS療法を受けたいとご相談ください。
洛南病院でのrTMS療法は主治医のご賛同を前提としています。
治療を希望される場合は次の2つの書類を主治医から当院へ郵送して下さい。
①診療情報提供書(主治医作成)
②反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)の適正に関する質問票
(ご本人が記入したもの)
rTMS療法の適応の可能性について、書類による判定を行います。
適応の可能性がある場合
担当者より外来受診の御連絡をします。
適応外の場合
主治医へ文書で御連絡します。
外来受診
診察と検査をいたします。検査の内容は概ね下記の通りです。
- 血液、尿、胸部X線、心電図:入院時の一般的な検査です。
- 頭部CT、脳波:脳血管障害やてんかんなど脳の器質的な病気を除外するための検査です。
- 心理検査:うつ病の重症度を判断する検査です。
これらの結果をもとにrTMS療法の適応の可否を判断します。
適応の可能性がある場合
再度ご来院いただき、以下の検査とrTMS治療開始に向けた準備を行います。
光トポグラフィー検査:
うつ病の診断補助検査です。
刺激部位と刺激強度の決定:
刺激強度が高くなる場合は適応外となる場合もあります。
適応外の場合
主治医へ文書で御連絡します。
入院・治療
入院後、治療を行います。
- 治療は1日1回概ね40分、平日に実施します。
- 毎回、精神科専門医が有効性と安全性を評価します。
- 3週目終了後に治療効果を判定します。治療効果があり、寛解した場合は、実施回数を漸減します。治療効果が不十分な場合は6週目まで継続します。治療効果が乏しい場合は、この時点で治療終了となります。
- 治療経過の中で、急性の精神症状変化(躁転など)のために中止する場合もありますので、予めご了承下さい。
rTMS終了後
- 6週目終了後に再度、治療効果の判定をします。
- 治療終了後は、引き続きかかりつけ医で治療を受けていただきます。