磁気刺激治療 rTMS
「反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)」による
うつ病治療に関する研究の参加について
京都府立洛南病院では、「反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)による
うつ病の治療効果及び脳構造・機能変化についての研究」を実施しております。
研究への参加者募集状況
研究は終了しました。ご協力ありがとうございました。
研究の概要
気分障害のより良い治療法をさぐるため、うつ病の患者様にrTMSを受けていただき、rTMSの安全性、有効性について検討するとともに、rTMS前後で気分障害の治療過程に対応した脳構造・機能変化を明らかにします。 rTMSは、うつ病に対する治療法として、まだ、日本では保険承認されていないため、保険診療ではなく、臨床研究として実施します。
反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)とは

反復性経頭蓋磁気刺激法(rTMS)とは、微弱な電流(渦電流)により脳の神経細胞を刺激して脳機能を調整する治療方法です。
TMS装置は、神経の検査機器として承認を受けていますが、パーキンソン病や脳梗塞などの治療にも研究的に応用されています。
rTMSは、精神科領域では気分障害の安全な治療法として現在世界各国で研究されており、アメリカ・カナダ・オーストラリアなどでは、既にうつ病に対する治療法として保険適用の対象となっていますが、日本ではまだ保険適用は承認されていません。
以下のような方への、より良い治療法をさぐるため研究を行います。
- うつ病がなかなか治らない方
- うつ病治療の薬や、他の治療が効かない方
- 薬の副作用が出やすく、内服が継続できない方
研究実施の流れ・参加者の条件
研究実施の流れ
事前検査の後、4週間、入院又は通院していただき、
月曜~金曜日、毎日1回40分前後のrTMSを施行します。(計20回)
rTMSの施行は、効果の状況により、6週間(計30回)まで延長する 場合があります。
内 容 | 実施場所 | |
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1. 事前検査 |
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2.臨床研究 (rTMSの実施等) |
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3. 事後評価 (rTMS終了1月後) |
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- ※1 MRI検査は、宇治病院で受けていただきます。
- ※2 事前の薬剤調整が必要な患者様には、入院していただきます。
参加者の条件
- うつ病(大うつ病性障害及び双極Ⅱ型障害の大うつ病エピソード)で、通常の治療によってもうつ症状の改善が十分に得られていない方
- 20歳以上65歳未満の方(男女は問いません。)
- 頭の中に磁性体が埋め込まれていない方、
ペースメーカーなどの埋め込み型医療機器を使用していない方 - 頭部外傷やけいれん発作の既往がない方
- 妊娠中でない方
- ※これらの条件に該当しても、当院医師の診察の結果、研究に参加いただけない場合があります。
ご負担いただく費用
- 事前検査 (当院外来受診・薬物調整入院・MRI検査 等)の保険診療の自己負担分
- 臨床研究(磁気刺激治療)の入院の場合の食事代(1日680円程度)
※臨床研究入院は、保険診療ではありません。 - 事後評価(当院外来受診)の保険診療の自己負担分
参加申込方法
研究への参加は、患者様からの申し出により、いつでも中止することができます。
- まず、患者様から、かかりつけの主治医にご相談ください。
- 主治医のrTMS治療についてのご了解を得ていただき、
当院への紹介状(診療情報提供書)を作成してもらってください。 - 患者様または主治医から当院の磁気治療担当にお電話ください。
申込みの手順についてご説明します。 - 患者様に当院の外来を受診していただき、rTMS治療の適応判断をします。
適応となれば、治療の日を調整します。