アスペルガー症候群
アスペルガー症候群とは、自閉症スペクトラムのうち、知的発達に遅れがなく、明らかな言葉の遅れがない(少なくとも表面的には流ちょうな言葉を話す)人たちのことです。
自閉症スペクトラムとは、自閉症を中核とした、対人社会性・コミュニケーション・想像力に障害を持つ人たちをさす、幅広い概念です。
治療方法
アスペルガー症候群はもって生まれた脳の特性です。薬や精神療法で治るものではありません。かといって、なすすべがないのかとがっかりする必要はありません。
アスペルガー症候群の人たちは、物事の理解の仕方や感じ方に違いがあるので、その違いや特性をよく理解し、環境を整え、工夫をすることで、ずいぶんと生活の困り事が楽になる場合があります。
尚、アスペルガー症候群に他の精神疾患を合併されている方が時々おられ、合併症に対して薬物療法や精神療法に効果がある場合もあります。
克服のポイント
アスペルガー症候群の人たちは、得意なことと苦手なことの差が激しいことが多く、得意を生かして苦手を補うことを目標にします。
得意なこと=長所は、アスペルガー症候群の特性の中に多く含まれるのです。アスペルガー症候群自体は、治療して取り除くものでも、克服するものでもありません。あくまでも、生活上の困りごと減らすために工夫をするのだと考えてください。